熊野灘の恵みを取り込み育てた平目

平目

2007年01月

熊野灘の恵みを取り込み育てた平目

三重県度会郡大紀町

グループメンバー 藤崎要作

今回の出張は、三重県度会郡大紀町で平目の養殖に取り組む藤崎要作さんを訪問しました。名 古屋から電車と車を乗り継ぎ3時間。藤崎さんの養殖場に到着です。

陸上養殖とは

皆さん、陸上養殖をご存知ですか?海水面ではなく、陸上の養殖施設内に水を循環させ、魚を養殖することをいいます。現在、陸上養殖されている魚種は、平目やフグ、アワビなどなど。平目はいち早く陸上養殖が行われた魚種のひとつで、養殖平目の大半が実は陸上で養殖された魚なんです。では早速、藤崎さんの平目の養殖場を見てみましょ う!

養殖場外観。遮光ネットで覆われています。

熊野灘の海の恵みを取り込んでいます!

藤崎さんの養殖場を覗いてみると、円形や四角形の飼育池が並んでいます。池の水深80cm。その池に、海水が隆々と注ぎ込まれています。

藤崎さんの養殖場は、熊野灘に面しており、沖合いに設置された直径1mの給水管より、なんと毎分80トンの海水が陸上の養殖場へ供給されているのです。給水された海水と同量の海水が排水されることで、池の中には新鮮な海水が絶えず循環しているんですね。熊野灘の海の恵みを取り込み、元気に育っています!

汲み上げられた海水は、水槽へ給水されます。

美味しい平目を作るためのこだわりと は?

藤崎さんのこだわりは、まずは餌。タンパク質を多く含んだ餌を与えることで、肉質、食感の良い魚を作っています。また、栄養分豊かな餌を与えることにより、魚も病気にかかりにくく、健康な魚が育つんですね。

そして何よりも、日々手間をかけること。「魚を育ててい ると、毎日魚の状態が違うんだよ。魚の微妙な変化に気付き、どれだけ手間をかけてやるかが重要!」と藤崎さん。藤崎さんの平目への思い入れが、美味しい平目を作るんですね。

水槽では海水が絶えず循環しています。

平目の美味しい食べ方を伺うと・・・

藤崎さんに、美味しい食べ方を伺いました。「平目の唐揚げ。ちょっと高価な唐揚げなんですが(笑)」「あとは、お刺身でも厚めに切って、歯応えを味わうのもお勧め」と藤崎さん。

確かに、平目というと高級魚だけに、薄造りなどが定番。産地ならではの平目の楽しみ方ですね。勉強になりました!平目は冬が旬。旬の魚で、皆さんも色々な食べ方にチャレンジしてみては。新しい味覚に出合えるかもしれません。

藤崎さん、これからも美味しい平目を届けてくださいね!

元気に泳ぐ平目。保護色で水槽底面の色と一体化していますね。

生産者の藤崎さん。自慢の平目と記念撮影。

水揚げ直後の平目。活きが違います!

熊野灘の恵みを取り込み育てた平目