ごぼう
2006年11月
いよいよ来ました!土物の季節!
青森県
グループ名 | 瀬川 勝さんグループ |
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グループメンバー | 岡山明博 、 乙部英夫 、 乙部義弘 、 乙部繁作 、 鎌本正明 、 甲地菊松 、 荒木美鶴 、 沼辺 隆 、 沼辺喜美男 、 沼辺幸一 、 沼辺勇一 、 吹越嘉忠 、 吹越義男 、 吹越伍郎助 、 吹越秀助 、 吹越敏美 、 中村 護 、 土橋 正 、 土橋敏美 、 浜田秋雄 、 本間末作 、 濱田幸規 、 濱田正彦 、 蛯沢 陸奥男 |
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青森県ってどんなイメージがありますか? りんご、ねぶた、弘前城の桜・・・、これっていずれも津軽地方なんです。八甲田山を挟んで県東の南部地方は、全く違う個性をもった土地。にんにく、南部美人、八甲田山、奥入瀬の紅葉・・・。さて、「顔が見える野菜。」生産者さんの南部スピリット、果たして見られるでしょうか!?
「道の奥(みちのく)」? いやいやここが「中央」なんです。
今回お邪魔したのは、上北郡東北町。下北半島の付け根に位置します。ん?上北、東北、下北・・・。方角を示す名前ばかりですね。古代から、福島以北が、中央からは「道の奥(みちのく)」や「北」でひと括りになっていたことが、今でも地名に生きています。 でも、そんな一方的な“辺境イメージ”から、最近では、三内丸山遺跡の発掘など、「高度な文明を持った豊かな土地だったのでは?」とイメージが変わり始めています。実は、この東北町にも「日本中央(ひのもとちゅうおう)」と刻まれた謎の石碑(!)があり、蝦夷の治める「日の本」の国の中央として繁栄していたなんて言われているそうですよ! うーん、ロマンを感じますね。
「湖といで湯のまち」東北町。県東の“南部”地方に当たります。
八甲田のあっちはりんご、こっちは土物。
夏野菜が終わり、稲刈りも済む頃、東北町の生産者さんは一年で一番忙しい時期を迎えます。この地域は、気候が冷涼で、朝晩の寒暖の差が大きいため、ごぼうやながいも、ねぎ、にんにくなど土物の適地。9月からは一斉に掘り取りが始まります。 ひたすら広がる真っ黒な畑と、稲刈り後の田んぼ・・・。 「りんご・・・やっぱりこっちはないんですね」 「りんごは八甲田からあっち。こっちは土物だよ。涼しいから虫もつかないし、甘みが出る。ここは土物には最高なの。・・・気候厳しいから、他のものが作れない、とも言うけどさ。わはは」 と、自身も農家出身という地元タクシーの運転手さんの解説。な、なるほど!
ごぼうの掘り取り中。専用ハーベスタで次々と収穫していきます。
女性と若者が上北の農業を支えます!
東北町のJAとうほく天間のごぼう担当木村さんは、なんと昨年着任したばかりの新米の女性営農指導員さん。東北町は、若い後継者や女性のグループに非常に元気があると教えてくれました。 「実は実家が津軽でりんご農家やってるんですよ。ちょっとしゃべるとすぐ、『あんた津軽の人だな』って、農家さんにバレちゃうんです」 という木村さん。まだいろいろ驚くことも多いそうですが、行く先々の生産者さんの信頼をしっかり受けて、まったく“アウェー”を感じさせません。
収穫は隣近所みんなで。地域の「結(ゆい)」が今でも残ります。
JAとうほく天間の木村さん。ごぼう畑に紅一点!応援してます!
厳しい気候の中で育まれる、南部の土物と人の生命力。都会に住む「中央」の私たちには何かと謎の多い土地(?)ですが、まずは東北町自慢のごぼうをお試しください! 近日、出張日記「にんにく」編をお送りします。