北の“宝”お届けです。

たまねぎ

2006年10月

北の“宝”お届けです。

北海道

グループ名 小沢清数さんグループ
グループメンバー 吉井一也 、 荒井裕樹 、 三枝輝則 、 小沢清数

今回は北海道岩見沢市にやってきました。東京はまだ蒸し暑かったのですが、北海道はもう秋の気配がチラホラ。10月に入れば、日本全国秋模様になりますね。そうなると、もちろん「食欲の秋」もやってきます!

幻の一品 〜食の世界遺産に登録申請へ〜

今回ご紹介するたまねぎ「札幌黄」は、120年以上の歴史のあるたまねぎで、原種は明治初期にアメリカより持ち込まれました。ただ、現在普及している
一代雑種(F1)と呼ばれる、辛味の強い、硬いたまねぎに比べると、
「札幌黄」は病害虫に弱く、栽培も難しいのが現状です。
 
そのため、作付面積も少なく、また純粋な「札幌黄」ともなると先祖代々母球から自家採取した種が無ければ作り続けることのできないため、「幻の一品」とも言われています。
また、現在「食の世界遺産※」へ「札幌黄」を登録するべく、申請準備を進めているらしいのです。

※イタリア国際本部スローフード業界が進めている絶滅寸前の伝統食材や地域食材を助け出そうという、「味の箱舟」計画のこと。

これが噂の「札幌黄」。太陽の恵みをしっかり受けています。

食べ比べ

百聞は一“食”に如かず。F1と「札幌黄」を食べ比べ、その違いを実際に舌で感じることに。まず、「札幌黄」の外皮をぐっと押すと、「シャリ」という音。肉厚で軟らかい証拠です。そして青空の下、人生初の「札幌黄」を生でかじってみると・・・

「辛くない!しかも甘みがある!」 

それもそのはず。実際に糖度を計ってみると、なんと12.8度!F1の平均糖度が8〜10度だと言われていますから、その格の違いに私の舌も神経も驚いてしまいました。生産者の荒井さんに伺うと、

「加熱調理すると、もっと甘みが強くなるんだよ。」

色々な料理に欠かせないたまねぎですから、最近では「札幌黄」のおいしさを知ったお客さんが買い求めに来るほどらしいのです。実際に数個頂いて、自宅で調理しましたが、生で食べるよりもまた更に甘い!これでカレーライスを作ったら絶品だろうなぁと思ってしまう程でした。

乾燥中のたまねぎ達。
雨よけ用に青いシートを被され、出荷直前まで乾燥させるそうです。

荒井さんの想い

やりがいは何ですか?とお尋ねしたところ、 

「食べてもらう人に “おいしい” と言ってもらうこと。それが一番です。」

栽培が難しい「札幌黄」ですから、荒井さんは毎年気が抜けません。いかに病気にかからせないようにするか?を基本に毎日頑張っています。インタビューをしていると、まるで自分の子供のように「札幌黄」を想っているんだなぁと感じました。

食べ比べ用に切った「札幌黄」。みずみずしいです!

生産者の荒井さんとお父さん。
お忙しい中、ありがとうございました!

愛情たっぷりの北の“宝”。是非ご賞味下さい。

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