南国・土佐発、“いごっそう”のナス

なす

2006年10月

南国・土佐発、“いごっそう”のナス

高知県

グループ名 有岡只祐さんグループ
グループメンバー 井上章夫 、 手島康之 、 小島廣通 、 博田博文 、 有岡輝明 、 有岡良行

“いごっそう” 「世論が好むと好まざるにかかわらず、正しいと信ずる自分自身の道を、肩を張らずに生きてゆく」土佐人気質のこと(高知新聞より)。

標準語でいう、頑固、強情にも似ているけれど、やはりポイントは「肩を張らずに」の部分です。さて、今回お邪魔した安芸郡・安田町の「安田ミネラル会」の皆さんの、筋金入りの“いごっそう”っぷりとは・・・。

南国の太陽と、清流・安田川が自慢です

「ほら、あそこ。あそこにすぐ安田川って川が流れてるんだ。あそこで獲れる鮎はまっことうまい」

県東に位置し、室戸岬に程近い安芸郡安田町は、海・山・川の幸に恵まれた町です。皆さんの自慢はなんと言っても、清流・安田川。四国山地を源流とするこの川は、ダムがないために、水質は四万十川に優ると言われ、今でも天然の鮎が獲れるそうです。なんともうらやましいですよね。

ハウスのすぐ側に全国有数の清流・安田川が流れます。あの四万十川よりいい鮎が獲れるんだとか。

“いごっそう”が集まって始めた、こだわり農法

「安田ミネラル会」の皆さんは、総勢6名。
  栽培技術や品質の差が価格に反映されないことに疑問を持っていた有志によって、8年前に結成されたそうです。

 こだわりはなんといっても、ミネラル分を適時適量与えるこだわり農法! 土の中に含まれる、微量だけれども大切な働きをする要素を増やすことで、生命力の強い作物を育てる、という栽培法です。

 どこまでも品質で勝負したいという強い思いで、馬糞たい肥や有機質肥料で、毎年根気よく、よりよい土づくりに取り組んでいます。

広大なガラスハウスの中。土のミネラル分を増やす土づくりにこだわります。

頑固だけど肩ひじ張りません〜豪気さと陽気さが高知流!

「これ、安田川で釣ってきた鮎。うまいよー」
 「これ、俺の釣ったイカ。鯨(くじら)以外ならなんでも釣るき」

南国らしい屈託のないニコニコ顔に、免疫のないよそ者の私たちは心地よくペースを握られ、あっという間に宴会へ・・・。 
 
  「分かるでしょ。この6人、すごくいい仲間なんですよ」

栽培では信念を曲げずにとことんこだわるけれど、気持ちは大きくゆったりやろう。やはりニコニコ顔の設立メンバーの方の言葉に、“いごっそう”の集まるミネラル会の力の源を感じました。

もぎたてなすのお漬物。みなさんと一緒に試食させていただきました。

試食・・・のつもりが宴会になるのも高知流! 鮎もイカも、地元の川と海で釣ってきました。なんとも贅沢!

・・・今度は、イノシシ鍋の季節にまたお邪魔したいなあ。

南国・土佐発、“いごっそう”のナス