おいしい絹さや、食卓の主役としても楽しんで。

絹さや

2021年03月

おいしい絹さや、食卓の主役としても楽しんで。

鹿児島県

グループ名 水迫宏一さんグループ
グループメンバー 水迫宏一

鹿児島県の中部に位置する垂水市。海岸沿いからは雄大な桜島を望むことができ、内陸には火山灰が堆積して形成されたシラス台地が広がります。

〜昔からの豆類の産地で、生産を続けたい。〜

昔から豆類の産地であるという垂水市。火山灰交じりの土壌であるシラス台地は、水はけがよく、乾燥を好むサツマイモや豆類などの作物にとっては、この土地は適地適作であるといいます。しかし近年は伝統の豆類を栽培する生産者が減ってきており、水迫さんはこの土地を使わないのはもったいないと感じて、18年前に自らの農場を立ち上げたということです。現在は絹さやのほかに、さやいんげん、スナップえんどうも栽培している水迫さん。まさに豆栽培のプロでいらっしゃるのですね……!

絹さやの紫色の美しい花が咲きこぼれている中で、インタビューを行いました。

〜スジなしで食べやすい、スジなし絹さや。〜

水迫さんの圃場では、絹さや特有のスジが極めて細く作られた品種が栽培されています。したがって、下ごしらえの必要はなく、そのまま調理できることが大きな特徴の一つです。「絹さやのスジは植物にとって血管のようなものだから、全く無くなってしまうのはダメなんです。だからこれはスジはあるけれど、食べたときにスジを感じないように品種改良されているんですよ。」と、ぽきっと折って見せてくださいましたが、さやは綺麗に2つに割れていました。「ね、料理しやすいでしょう。」と笑顔の水迫さん。
水迫さんのおすすめの食べ方は、卵とじだそうです。他にも、自慢の絹さやの自然な甘みを感じてもらうために、天ぷらもおすすめだそうです。水迫さんのご家庭では、春先になると新玉ねぎと一緒にかき揚げにして召し上がっているということです。うわあ、美味しそうです……。「絹さやは料理の彩りのために使われるイメージがあると思いますが、私の自慢の絹さやは彩りだけじゃなく味も美味しいので、ぜひみなさんに味わって欲しいです。」と話す水迫さん。

色鮮やかな絹さやたち。

〜手間暇かけて、作っています。〜

絹さやは温度変化に弱く、暑すぎても寒すぎても生育に影響が出てしまう繊細な作物だそうです。よって、水迫さんは天候の移り変わりを見ては、日が陰れば保温シートをかけ、太陽が出てくれば外したり……とこまめな対策を行っており、温度管理は絹さやを育てる上での大変なことの一つだそうです。また、収穫も苦労が多いと水迫さんは話します。まず、絹さやは一個ずつが小さいので、手でもぎって収穫する労力が大きいということです。また、絹さやはつるを伸ばしながら生長するため、つる同士が絡まることでしばしば絹さやの実を内側に閉じ込めてしまいます。「つるを避けながら奥まで手を伸ばしてひとつひとつ手で収穫しなければならないので、収穫は一苦労ですよ。……(自分の場合は)趣味が仕事に結びついている感じがあるかなあ。だから風が強く雨に濡れる日も頑張れている。」と水迫さんは言います。

この手でひとつひとつ丁寧に収穫されているのですね……!

お客様に一言お願いします、という私たちのお願いに「今年も美味しい絹さやができました!どうぞ食べてください!」と元気よくアピールしてくださった水迫さん。水迫さんはとても明るいお人柄で、取材チームにも「これ食べてみて!生でも食べられるから!」と絹さややスナップえんどうなどをたくさん勧めてくださいました。採りたてのフレッシュな味をたくさん味わわせていただき、ありがとうございました!

おいしい絹さや、食卓の主役としても楽しんで。