生しいたけ
2005年12月
北海道上川郡の生しいたけ
北海道
グループ名 | 矢澤さんグループ |
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グループメンバー | 矢澤 睦、その他 |
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冬の北海道の中でも特に寒い旭川に、「顔が見える生しいたけ」を出荷していただいている矢澤さん宅に行ってきました。 この日はとてもよく晴れていて、昼間の気温は0℃。空気が冷たく澄んで清々しい日でした。でも夜は-10℃にもなるそうです。(さぶっ!!)右の写真は、夏に大根畑になる圃場です。一面真っ白で向こうに山が見えてとてもきれい!!夏の風景も圧巻ですが、冬も素晴らしいです。
どんな産地?
矢澤さんグループのしいたけの施設は、旭川市のすぐ隣の東川町にあります。話題の「旭川動物園」のすぐ近く!東川町は、夏場の大根がメイン。矢澤さんのところも大根、ブロッコリー等様々なものを栽培しています。ところが冬場に栽培できる作物がないのが北海道の悩み。そこで、矢澤さんは農家さん数名と生しいたけの菌床センターを立上げ、冬場の産業として、生しいたけの栽培をしています。
一面真っ白!(夏は大根の圃場になります)
栽培特徴1
ところで皆さん、生しいたけはどのように栽培されているかご存知ですか? 昔ながらの原木栽培(木にきのこを発生させる栽培方法)は今はとても減っていて、菌床栽培がほとんどです。菌床栽培というのは、木屑が主要成分の培地にしいたけ菌を埋め込み、培地の養分を栄養源としてしいたけを発生します。(下部分の茶色いコルクみたいなものが培地です。培地にしいたけ菌が根を張って硬い皮膜をつくります) このような菌床を1回に5万個位、ハウスで管理をして、しいたけを発生させます。しいたけの栽培に必要なのは、湿度と温度の管理。1つの菌床から半年弱収穫します。1回収穫後も同じ菌床から次々に発生してきます。しいたけがにょきにょきしている姿はとってもかわいらしいです。
左:馬場さん 右:矢澤勝己さん
栽培特徴2
きのこは菌なので、原則、農薬は一切使いません。しいたけ菌も死んでしまうからです。ただ、ハウスの中は湿度が高くあったかいので、しいたけ菌以外の菌にもいい環境。しいたけ菌を虐げるような菌が発生しないように、ハウス内の衛生管理は徹底してます。ハウスに入る時も長靴を消毒してから入ります。またハウス内の虫については、フェロモンシート(天井の黄色いシート)で捕獲します。こんな風に栽培されて、店頭に並ぶ「顔が見える生しいたけ」。 現地でいただいたしいたけは、肉厚でしっかり笠がまいていて、旨味がぎゅっと閉じこもっていました。きっと鍋には最高です!!しいたけは、笠の裏の幕が切れていないものが、保存性もよく、また旨味が閉じこもっていると言われます。 店頭で好評発売中ですので、是非一度ご賞味下さい。
しいたけが発生中
おいしい「しいたけ」の選び方・保存法
カサがあまり開いておらず、肉厚なものがおいしいといわれています。カサの裏側が白く、うすく膜をはったようなものが新鮮です。乾しいたけでは、カサの裏側が黄色っぽいものがよく、古くなると赤みを帯びてきます。生と同じく肉厚でカサが開きすぎていないものを選びましょう。 保存方法は、まず、生しいたけはそのままビニール袋などに入れ、冷蔵庫へ。日持ちしないのでなるべく早く食べましょう。乾しいたけは、缶や瓶など密封できる容器に入れ、乾燥剤などを入れて保存しましょう。湿気には気をつけ、天気の良い日には天日干しするとよいです。
栽培しているハウス内