さやいんげん
2016年06月
今年も美味しいさやいんげんができました!
茨城県
グループ名 | 渋谷タイさんグループ |
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グループメンバー | 愛木久雄 、 高桑 弘 、 高野やす 、 渋谷タイ 、 渋谷洋子 、 内山 明 、 内山市也 、 内山正俊 、 内山文男 、 鈴木せい子 |
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茨城県南東部、東は北浦、西は霞ヶ浦という二つの広い湖に挟まれた行方市。ご夫婦で農家を営んでいる内山明さんの畑へ「さやいんげん」の取材に行ってきました!梅雨の天気が安定しない中、長年の技術を活かし立派に育ったさやいんげんがたくさん実っていました。
〜もったいないがたくさん! そして生産者の特権、規格外品の味わい〜
ご夫婦笑顔で出迎えてくださり午後の選果作業の途中ということもあり、まずは選果場へ。コンテナいっぱいに入った収穫仕立てのさやいんげんたちを、S/M/Lサイズ別に選果し、虫食いや風等で黒ずみ出荷できないものを除いていきます。風が強く吹くと大きく曲がってしまったり、葉っぱやさやいんげん同士でこすれ合い黒ずみができてしまいます。
いつもご夫婦そろって作業されるそうです。
中でも気になったのが、大きくなりすぎてしまったもの!収穫時に見逃し大きくなりすぎてしまうものがたまにあるそうです。これはお客様が思う適正サイズよりも見た目が劣ってしまうため、市場に流通することがありません。 「大きくなりすぎたものは味が違うのでしょうか?」内山さん「いいえ、味は出荷するものとなんら違いありません! むしろ大きくて食べごたえがあるくらいですよ! 私たちはよくこれを丸ごと天ぷらにして食べるんです」これは生産者さんたちならではの特権ですね!うらやましいです!なぜかお店で並んでいると誰もがきちんとしたサイズのものを良いと思い手に取ってしまうもの、私もその一人です。産地に訪問させていただくと規格外のようにワケありとされるものの方が魅力的に見えてきます。それは生産者の方々の温かさや苦労を目の前で見れるからでしょう。
この写真のものは全て取り除かれてしまったもの。もったいない!
〜かくれんぼ上手〜
畑へ移動してびっくり、確かにこれは収穫時に見逃してしまうこともわかる!緑が青々と茂りトンネル状になった圃場。7月になる頃には上までびっしり葉が巻きついていきジャングルのようになるそうです。
内山さんの後ろを見てわかるように、これは収穫にひと苦労しそうですね。
さあこれが間近でみた収穫前のさやいんげんたち。写真でも分かりづらいことが伝わると思います。すべてが同系色で大きな葉が目立つなかににびっしりと実っています。生えてきた茎に下段から順番に実がなるのではなく無作為に色々な場所に、さらに芽が出る時期もバラバラに成長していきます。
ぷちんぷちんと先端を軽く折るように収穫していきます。
〜作業時の秘密兵器!〜
トラクターや収穫する機械などの見慣れたものがある中、これは便利だな!とおもう面白い農機具があります。 「その腰につけているものは何ですか?」内山さん「これは、こうしてね・・・・ 座れるんですよ。低い位置の収穫の時はこれがないと!」
発泡スチロール製のいすで腰に巻きつけておき、腰を下ろすと自然に座ることできます。
二つ目は、低い位置の収穫にさらに便利なものを使っておりました!タイヤがついているので滑りながら移動可能!本来はうね(畑で作物をうえるこんもりしている部分)にタイヤをまたがせて植え付けや収穫がしやすいようにと開発されたものだそうですが、さやいんげんの収穫でもばっちり活躍しておりました。
地面を滑るように移動できるため効率が良いそうです。
〜これからが収穫の最盛期〜
6月中旬から適温になるため、成長速度も早まります。採りそこないがないよう、最適サイズのものはその日のうちにということでこの50mのトンネル1本を1時間かけて収穫、全部で10本、ご夫婦で朝から5時間かけ収穫していきます。近年、夏場の気温が異常に高く酷暑といわれるほど、生産者の方々が一生懸命収穫してくださったお野菜を大切に食べていこうと改めて実感しました。
諸説ありますが、さやいんげん(莢隠元)の”隠元”というのは、昔の偉いお坊さんの名前で、明(みん=当時の中国)から日本に帰化した隠元(いんげん)禅師というお坊さんが、はじめて日本にこの豆を持ち込んだことに由来して”隠元豆”と呼ばれるようになったそうです。皮をむく手間もなく、クセもないため色々な料理に使える今が旬のさやいんげん!是非食べてみてください!