北海道月形町のトマト

トマト

2005年10月

北海道月形町のトマト

北海道

グループ名 加藤隆行さんグループ
グループメンバー 加藤隆行 、 岩村和男 、 五十嵐俊雄 、 黒宮勝美 、 上葛国彦 、 石森 誠 、 竹内 勲

8月下旬、北海道月形町のトマトの圃場を訪れました。季節はずれの台風が近づいて風が強く雨降りの生憎の空模様でしたが、晴れてほしいと強く念じたのが通じたのか、天気は回復しました

北海道月形町

花の町として知られる月形町は「樺戸集治監」が開庁された明治14年に空知支庁管内第1号の村として誕生した歴史を持ちます。月形町の名はその集治監の初代典獄となった月形潔の姓によるものです。
位置は札幌市の北東約50kmにあり、母なる川「石狩川」が流れ、森林と農地が大半を占めています。夏には緑豊かで田園風景のたいへん似合う町です。石狩川の肥沃な耕地では米作りを中心に、メロンやすいかなどが栽培され、トマトは特産品として町全体を挙げて生産に取り組んでいます。

生産者の斉藤さん夫妻。

栽培のこだわり

このグループでは、環境に優しく、こだわりを持った栽培を行っております。美味しくて安心安全なトマトを作ろうとグループ一丸で頑張っています。定期的に農薬や化学肥料を減らす方法について話し合いの場を設けており、研究にも余念がありません。トマトは受粉が難しく、労力削減も兼ねて蜂を使った受粉を取り入れ、ハウスはネットで覆い、外来種の蜂が外に出ないように徹底した管理と工夫を施しています。

長さ100mもある圃場。

「Yes! Clean」

このような取り組みは北海道が進めるクリーン農業の認証を取得することに成功し、農産物は環境に優しい「Yes! Clean(北のクリーン農産物)」表示を付けることが可能となっています。
グループの代表である斉藤さんは、家族全員でトマト栽培に取り組んでいる勉強熱心な一家です。それぞれ助け合いながら、毎年立派なトマトを生産する理想的な生産者です。
ぜひ、家族全員で愛情を一杯注ぎ込んだトマトをご試食ください。その美味しさはファンになること間違いなしです。

お手伝い(?)をしている子供達。

イエス・クリーン農業とは

北海道の恵まれた自然条件を生かした土作りを基本としています。農薬や化学肥料の使用量が少ないクリーンな農業技術を導入することで、安心で美味しい農産物を生産・提供することを目的としている北海道独自の取組みです。北海道には、特別栽培農産物以外に、道内独自のクリーン農業と呼ばれる「北のクリーン農産物表示制度」(YES!Clean表示制度)があり、官民一体となって運営されています。
これらを行うことで、クリーン農業への理解度を深めてもらおうとする試みです。平成12年2月から開始し、順調に参加者が増え、平成16年度は約250団体、生産者数は約9000人前後とのことで、本制度は加速度的に全道に広がっている状況です。

選果中のトマト。

イエス・クリーンの目的と特徴

・環境に優しい農業をテーマに農薬や化学肥料の削減を目指し、道内の基準を統一する
・作物ごとに基準を設け、品目によっては5割以上の削減率(農薬・化学肥料)を実現する
・積極的に技術革新や代替技術の導入に取り組む
・「YES!Clean」のシンボルマークを表示し、消費者や流通業者への浸透はかる
・農産物の栽培方法等の情報提供
・ロット出荷量を考慮して、グループ単位での登録に限定されている点

北海道月形町のトマト