みかん作りの極意を見た!

みかん

2010年11月

みかん作りの極意を見た!

熊本県

グループ名 中村 巧さんグループ
グループメンバー 井澤以智夫 、 岩田幸人 、 坂口 力 、 坂口次人 、 坂口清治 、 松村誠一 、 松尾昊希 、 清田高義 、 村上国光 、 大久保哲也 、 大森照光 、 中山英樹 、 中村 巧 、 中村 昇 、 中島潮美 、 福島成治 、 堀尾克之 、 堀尾大知 、 濱口博文

熊本県熊本地区。ここは全国でも有数のおいしいみかんがとれる産地です。海を挟んで目の前に雲仙普賢岳を臨み、石垣の段々畑が連なる風景は壮観です。すすき雲が浮かぶよく晴れた青空のもと、生産者の濱口さんからみかん作りについて詳しくお話を伺うことができました。

熊本地区の特徴

熊本地区のみかんがおいしい理由のひとつには栽培条件にあるそうです。まず、陽当たりがとてもいいこと。段々畑なので直射日光が当たりやすく、また海に面しているので反射光も当たります。そして、石垣段。この石垣が昼夜の温度差が大きい気候でも、地温を一定に保つ効果があるんだそうです。さらに石垣は水はけも良いので、水分の管理が大切なみかん栽培にはとてもいい土地なんですね。この土地の良さを最大限活かして、濱口さんは様々な工夫をしています。

向かいの海がまぶしいです!

おいしいみかんのために

甘みと酸味のバランスのとれた、おいしいみかんを作るには水分管理と枝の剪定が重要です。みかんの樹に余分な水分を吸わせずに、乾燥によるストレスをかけていきます。こうすることでより甘いみかんを作ることができるそうです。また、剪定して枝の数を減らし陽当たりを良くすることで、より多くのみかんの仕上がりを良くしていきます。できるだけ多くのみかんをおいしくするためにはこのような作業が必要になるんですね。

石垣は温度や水分を管理するのに大切な役割があるんですね。

おいしいみかんのポイント

濱口さんにおいしいみかんの見分け方を教えていただきました。まず、みかんの軸の大きさが小さいものが良いそうです。軸が小さいものほど、実が大きくなるためにはストレスがかかるので甘くなるんだとか。横から見た形が扁平で、皮が薄く、実から剥がれにくいみかんがおいしいと言われています。その他にも分かり易い特徴がある、と濱口さんは言います。
「みかんは陽に当たるほど甘くなるので、樹の外側に生っているものが一番甘いんです。外側に生っているものは風などで葉やみかん同士が当たるので、ひっかき傷のように多少の跡がつくことがあります。傷の跡がつくと敬遠されがちですが、そんなみかんほど甘くておいしいみかんだったりするんです。」

収穫作業の真っ最中です。出荷のピーク時には朝早くから深夜まで作業が続くそうです。

濱口さんのこだわり

濱口さんにとって、みかん作りとは「子育てと一緒」だそうです。
「光がなるべく入るように剪定したり、雑草を手作業で抜くなど、できる限りのことをして農薬を減らしています。これは子育てと一緒。子供を育てるように、自分の手で育ててあげようという思いが一番強いです。農薬や技術的なことよりも、まず自分の手でできることは出来るだけやる、これが大切なんです。」みかん作りに対する思いが伺えます。濱口さんは、『顔が見える果物。』の生産者として出荷を始めて2年になります。これまでの『生産者』としての意識からさらに一段意識が変化したそうです。
「これまでは、極端に言えばみかんをちぎって収穫して終わりという気持ちでしたが、『顔が見える果物。』として売られるようになってからは、『お客様の口に入るまでが自分達の責任なんだ』という感覚になりました。お客様に安心して食べていただけるように、農薬の使用を極力減らすように努力しようという気持ちがいっそう強くなりました。」

みかんの甘さには陽当たりは不可欠。内側まで光が入るよう剪定します。

みずみずしく、実の詰まったとてもおいしいみかんでした!

これからもおいしいみかんをよろしくお願いします!

顔が見える果物。には濱口さんのように「生産者の思い」が詰まっています。是非、皆さんもご賞味ください!

みかん作りの極意を見た!