高地の寒暖差が育んだ、甘みのある枝豆。

枝豆

2019年08月

高地の寒暖差が育んだ、甘みのある枝豆。

新潟県

グループ名 柳 恵一さんグループ
グループメンバー 柳 恵一

豊かな山林をたたえる新潟県十日町。今回私たちは柳さんの圃場へお邪魔しました。
山道を登り、長いスギ林を抜けると……青空とスギ林に囲まれた美しい枝豆畑が姿を表します。

〜十日町の地形を生かして育てる。〜

取材日はとても良く晴れた真夏日でしたが、不思議と圃場には心地よい風が吹いていました。柳さんに尋ねると、こちらの圃場は標高350m〜400mと、標高が高い場所にありました。そして、この標高の高さは柳さんのおいしい枝豆づくりのカギであるとか。高地では日中と夜の気温の寒暖差が生じますが、寒暖差があることで植物は糖分を貯め込むようになり甘くなります。柳さんの枝豆の甘さは、この十日町の地形の特性によるものなのですね〜!
また、夜に気温は下がることで、夜露が発生します。この夜露が枝豆の葉を潤し、雨が降らない時期でも十分に水分を与えることができるそうです。昨年は約30日間雨が降らなかったそうですが、葉も枯れなかったそう!

ずっと眺めていたい絶景です……!

〜おいしい枝豆はここで見分けて。〜

ちょうど収穫シーズンを迎えていたので、収穫作業を一から見学させてもらいました。車に積まれた収穫したての枝豆は、どれも粒が大きくふっくらと膨らんでいて見るからに美味しそうです。新鮮で美味しい枝豆を見分けるポイントを教えていただきました。「さやの先端部分の色」で見分けるのだそうです。時間が経ってもさや自体の色は変わらないが、さやが茎に接着していた先端部分は時間と共に色が落ちてくるんだそう。

ここがポイント、と説明をする柳さん

〜地面の下の力持ち、根粒菌。〜

枝豆の根にはよく見るとプチプチと小さな丸いものがたくさんついています。これらは根粒菌といい、枝豆と共生している土壌微生物です。枝豆の栄養分となる窒素を土壌に留めたり、貴重な水分を貯めるタンクの役割も持っているなど、良い土壌づくりには欠かせない存在であるとか。美味しい枝豆ができるのも、根粒菌のおかげだったのですね。すごいぞ、根粒菌!

丸いつぶつぶがいっぱい。いったい、これは……?

〜うんっめすけ、食べてくんなかーい!〜

「美味しい枝豆をたくさん食べてほしい。」と語る柳さん。
十日町の方言でその思いを伝えてくださいました。また収穫した枝豆は、地元の天然の湧き水を使用して洗浄しているとのことで、「わたしたちの生活水だよ!飲んでも美味しいよ〜」とおっしゃっていたことが印象的でした。ここ十日町の環境だからこそ作れる柳さんこだわりの枝豆。豊かに実った豆さやには、豆と一緒に柳さんのこだわりも詰まっているように感じた取材チームでした。

自慢の枝豆を掲げる柳さん。素敵な笑顔です。

収穫風景を撮影するためビデオを回しているとこちらにピースを向けてくださったり、チャーミングで優しい柳さん。夜露で植物を育てられること、根粒菌のこと、わたしたちに分かりやすく教えてくださり、とっても勉強になりました。また訪れた時にも青空教室をお願いします、柳さん〜!

高地の寒暖差が育んだ、甘みのある枝豆。