ぶりの「やっきり」とは?

ぶり

2007年11月

ぶりの「やっきり」とは?

熊本県天草市

グループメンバー 平山千一

今回の出張は、熊本県天草市牛深地区でぶりの養殖に取り組む平山千一さんを訪問しました。

今年のぶりの調子は?

まずは平山さんの漁場の見学。今年の夏は猛暑だったので魚の状態が心配です。「平山さん、今年の魚はどうですか?」

「例年24℃くらいの海水温が今年は27℃くらいまであがったので、私も本当に心配だったんです。ただ、エサの食いも非常に良く、仕上がりは上々ですよ」と平山さん。猛暑の影響もあまりなかったようですね。

給餌風景を見学させて頂くと、確かにエサの食いが良いですね!7kg近くある大きなぶり達が元気にエサに食らいついています!!

生産者の平山千一さんです。

刺身と切身を頂 きました!美味しい!

魚の仕上がりはどうでしょうか??まずは、お刺身を試食すると・・・締まった身質に脂がしっかりとのっています。うまい!!次 に、ぶりの切身の塩焼きです。こちらも刺身同様、脂がのっており非常に美味しいですね。また、調理した後でも、身質が柔ら かく、臭みもないんです。これは、平山さんがオリジナルのEP飼料を給仕するなど、魚の美味しさ、身質の向上に取り組んでいるから。平山さんのこだわりの賜物ですね。

餌に食らいつくぶり。すごい迫力です!

「やっきり」その正体は?

皆さん「やっきり」をご存知ですか?これは「焼いて切る」を意味する、天草の漁師料理なんです。あぶりやたたきなど焼いた魚を切って食べる料理。漁師さんが一仕事終え、船の上で食べるやっきりとご飯(海水で炊くそうで す!)は格別とのこと!

今回は残念ながら船の上ではありませんが、ぶりをバーナーで炙り「やっきり」を試しに作って頂きました。表面を焼くことで、 脂が落ち、また旨みが凝縮されるので、サッパリとした中にも味わいがあり非常に美味しい!
「子供たちに、量を食べてもらうために、やっきりにすることも多 いんですよ」と平山さん。確かに、美味しくたくさん頂けそうですね。

お刺身。脂がのっていて美味しい!

未来の漁師さん!?

出張当日、地元の中学生の就業体験とちょうど重なり、平山さんの漁船でも一生懸命に給餌作業を手伝う中学生の姿が。ほほ笑ましいですね。「漁師になりたい子供たちはたくさん いるんです。そんな子供たちにしっかりとバトンをタッチしていきたい」と平山さん。

平山さんの漁場のある牛深地区は天草諸島の端に位置するため、物流上の制約が多い立地。そんな中でも「天然に負けない美味しい魚を育て実績を作っていくことで、牛深の漁業に貢献したい!」という平山さんの熱い思いが伝わってきました。

3年魚の切身。さすがに大きいですね。

試食をする三重県漁連・池田さん(左)と当社バイヤー(右)。味はどうかな?

バーナーで炙り「やっきり」を作って頂きました。

今年も平山さんのぶりの出荷がスタートしました。平山さんがこだわり、情熱を持って育てたぶりを、是非お召上がり下さい!

ぶりの「やっきり」とは?