太陽の光をたっぷり浴びた肉厚パプリカ

パプリカ

2016年07月

太陽の光をたっぷり浴びた肉厚パプリカ

大分県

グループ名 ニランタ・ディサナヤケさんグループ
グループメンバー 小林俊三

大分県中心部に位置する由布市。由布岳をのぞむ小高い丘にある小林さんのパプリカの圃場にうかがいました。1年を通して晴天が多く、降水量も少ない瀬戸内式気候に属している地域です。日射量が収穫量を左右するパプリカにはピッタリな土地です。

〜まるで植物工場!雨水を使用したエコ栽培にも注目〜

ハウスに入ると圃場の規模と、4m近くなり、天井まで届きそうな程のパプリカの木に圧倒されました。約40万本植えられているそうです。当日はとても晴れていて真夏日ということもあり、ハウスの気温がどれくらい高いのかと不安でしたが、気温は25度。パプリカの香りとちょうど良い気温で、思ったより過ごしやすい。

気温の変化に合わせ天窓が開閉する仕組み!

 


こちらではヤシガラを使った人工培地(別名「ヤシガラベッド」)に水分と共に溶液を送り込む「ロックウール栽培」を行っております。土は一切使っていません。病気にかかりにくく、管理がしやすいことが特徴で、大きな施設栽培に適しています。
使い終わったヤシガラは土に戻すことができ、また栽培用の水は“雨水”を大きなタンクで貯水し、殺菌濾過したものを使用しているそうです。

培地に刺さった管から養液が送りこまれます。

〜パプリカはオレンジが一番!?〜

こちらの圃場では赤・黄・オレンジ3色のパプリカを栽培しています。
出荷量は赤>黄>オレンジという順番とのことでした。つまりこれが人気順。スーパーでよく見かける赤・黄に対して、オレンジは目にする機会も、買う機会も少ないのが現状です。

以前は7色も育てたことがあるそうです。

 

ですがここで小林さんから思いがけない一言が。
「“オレンジ”は三色の中で栄養バランスが一番よく、甘さも強いためおすすめですよ!」
産地に行き、生産者さんと直接話すと、野菜の本来の姿をたくさん知ることができます。
オレンジを見かけた際は、是非一度食べてみてください。

〜小林さんのパプリカへかける想い〜

栽培を始めて、7年。形が良くツヤのある大きなA級品の収穫量が上がる様、日々研究を続けています。パプリカの良さは、肉厚で歯ごたえがあり、栄養たっぷりで、とってもジューシーだということ。このことをもっとたくさんの方に知ってもらいたいと強くおっしゃっておりました。

 

ポルトガルではパプリカをペースト状にした「マッサ」と呼ばれる万能調味料があり、日本でいう醤油のように、どこの家庭にもあるポピュラーな食材として使用されているそうです。パプリカがメインになるメニューが流行ってほしいですね!今後も一生懸命作っていくとすてきな笑顔をいただきました。

〜最後に農機具紹介〜

こちらは大規模圃場・高所収穫に優れているリフト機能が付いた機械です。専用レールの上を電動で走行しながら芽かきや段ずらし作業等も安全に行えるため、大規模農場にいくとよく出会います。

パプリカはサラダや炒め物の色合いにと、脇役として使われることがほとんど。海外では多く消費されているにも関わらず、日本の消費はまだまだです。少しでも買いやすく・使いやすくなるよう、顔が見える野菜。では「赤・黄・オレンジ3色カットパプリカセット」も販売中です!

太陽の光をたっぷり浴びた肉厚パプリカ