ピーマン栽培50年、でも毎年1年生

ピーマン

2013年05月

ピーマン栽培50年、でも毎年1年生

茨城県

グループ名 高島高之助さんグループ
グループメンバー 高島高之助 、 須之内俊一

茨城県の東南端、鹿島灘に面した神栖地区を訪れました。排水の良い砂地、暖かい気候はピーマンの栽培に適していて、ピーマンの一大産地となっています。
今回は、神栖地区でピーマンを栽培している須之内さんにお会いしてきました。

和やかなご家族

笑顔で迎えてくださったのは、ピーマン栽培50年の大ベテラン、須之内俊一さんとそのご家族です。
この日は5月中旬ながら、夏日。「暑いでしょう」と、冷えた飲み物を用意してくださり、いろいろなお話を聞かせてくださいました。須之内さんはとても優しく気さくな方。テレビで「のど自慢」に出演されたこともあるそうで、テレビに映った時のお写真も見せてくださいました。

須之内さんのピーマンハウスです。

皮を食べるから

須之内さんがピーマン栽培で一番こだわっている点は何ですか?
「農薬をほとんど使わないで、『天敵』を使っています。」
天敵とは、害虫を食べてくれる虫のこと。天敵のおかげで、農薬の使用を減らすことができるそうです。
「ピーマンは皮を食べるからね。」と須之内さんは笑顔で話します。食べる人への思いやりが感じられますね。

右から、お嫁さん、ご同行いただいた出荷業者・アイワイフーズ(株)の粕尾さん、須之内さん、奥様です。とても和やかなご家族でした。ありがとうございました!

太くしっかりした実を成らせる

須之内さんのピーマンは実が太く、しっかりしています。自然に任せるだけではしっかりした実にはなりません。
「(ピーマンの)木が大きくなりすぎると、実が太らないの。摘心が大事。」と奥様は話します。
摘心とは、実に必要な栄養が取られないよう、茎の先端などを切ってしまうことです。木に栄養が行き過ぎてしまうと、実が細くなります。また、温度が高すぎても実がつかなくなるので、温度調節にも気を遣うそうです。

優しく、穏やかに話してくださいました。

毎年1年生

「ピーマンは口きいてくれないからね。肥料足りないかなぁ、温度が暑すぎるかなぁって、木の状態を見て対応してます。」
と須之内さんは話します。日々のこまめな気遣いを大切にしているそうです。
「50年やっているけど、毎年1年生。去年良かったからって、今年もそうはならないからね。」
毎年毎年、1から。それを50年。ピーマン栽培の奥深さを感じます。

実のしっかりしたピーマンが成っていました。

近所でも評判

そんな須之内さんのピーマンは、ご近所でも評判が良いのだそう。
「甘味があるって言われるの。本当かなぁ?」と奥様も嬉しそうにおっしゃっていました。

収穫後のカゴに入ったピーマン。ツヤツヤして元気そうです!

食べる人にも、ピーマンにも思いやり。ピーマンはツヤツヤとして生命力溢れ、須之内さんに育てられて喜んでいるかのようでした。
須之内さんに育てられた元気なピーマン、是非お手にとって食べてみてください!

ピーマン栽培50年、でも毎年1年生