伝統とこだわりの千葉半立

落花生

2011年12月

伝統とこだわりの千葉半立

千葉県

グループ名 栗原十三男さんグループ
グループメンバー 加藤幸一 、 栗原十三男 、 渡辺 弘 、 豊田 順 、 檜垣昭博

今回は、千葉県八街市に訪問させていただきました。

落花生の名産地!

千葉県八街市は日本有数の落花生の一大産地!
顔が見える果物。で販売させていただいている落花生は、落花生の中でも『千葉半立』と言う品種です。
『千葉半立』は、千葉県の農業試験場にて開発され、落花生の中でも高級品種とされています。
また千葉県の奨励品種となったのが昭和28年と、伝統のある品種です。

その特長はなんといっても香りの高さ!
落花生は、香りが後を引くほど良く、また食べ始めたら止まらないことから、別称で「後引き豆」とも呼ばれますが、この『千葉半立』はまさに「後引き豆」の名前がぴったりくる程の香りの高さです!
(実際に食べましたが、豆を取る手が止まりませんでした!)

出荷前の千葉半立。落花生の中でも小粒です。













顔が見える果物。落花生チーム!

さて、前置きが長くなりましたが、ここからは実際にお話を伺っていきましょう。

まずはご紹介です。
写真左が、落花生(千葉半立)を栽培している檜垣さん。
写真右が、産地を案内してくれた岡本商店の岡本さん。
檜垣さんが落花生を栽培し、岡本さんが焙煎をし、そして商品ができあがるのです。

では、檜垣さんからお話を伺っていきます。

檜垣さん(左)と、岡本さん(右)。
昔からの付き合いで、とても仲の良いお二人でした!













檜垣さんインタビュー

○落花生栽培のポイントは?
「落花生栽培の最大の特長は『ぼっち』(掘り取った後の落花生を塔状に積んだもの)を作ることです。『ぼっち』を作ることで豆が自然乾燥で熟成され、味が良くなるんです。」

檜垣さん曰く、『ぼっち』の作り方で生産者さんの性格がわかるそうです。
(きっちりした性格の方はぼっちの列もきっちり作るそうです!)

○千葉半立栽培で苦労することは?
「千葉半立栽培での苦労は、なによりその手間です。最近増えてきている早生品種と比べ、木が旺盛なんです。除草や収穫(掘り取り)には一層の手間がかかりますね。」

それでも千葉半立を栽培するのは、味へのこだわりはもちろん、伝統ある品種であることが理由だそうです。

『ぼっち』。
小雨をブルーシートで雨よけ中。













千葉半立を守るため(岡本さんインタビュー)

檜垣さんのお話にもありましたが、千葉半立はなにより手間が必要となってきます。
そのことから、最近、問題が生じているそうです。

岡本さんにお話を伺いました。

○問題とは?
「その栽培の手間から、比較的手間のかからない早生品種への切り替えをする生産者さんが最近増えているんです。収益性も早生品種の方が良いことも理由です。」
「私達地元の業者がお願いをし、生産者さんに千葉半立を栽培してもらうようにしているんですよ。」

岡本さんは常に意識をし、千葉半立と言う伝統ある品種を守ろうとしているんですね!

次は焙煎へのこだわりを聞きました。

○焙煎のポイントは?
「特にこだわっているのは時間と温度。低温でゆっくりと煎ることで、水分が少しずつ抜け、仕上がったときの豆がやわらかくなるんです。」
「仕上がりの時は特に注意をしています。その日の天気・温度によって焙煎時間が違ってくるため、最後の1〜2分が勝負ですね。」

焙煎の機械を見せていただきましたが、表面の豆の一部分しか見えませんでした!
その中での1〜2分の勝負は、まさに職人技です!

岡本さんのお家でいただいた炊き込みご飯。
落花生がとても甘くて美味しかったです!

これから、新年、節分と落花生が主役となってきます。
そのまま食べても良し、炊き込みご飯、みそピーナッツなど多彩な料理に使える食材です。
是非、皆さんのこだわりと、そして長年の伝統が詰まった落花生(千葉半立)をご賞味下さい!

伝統とこだわりの千葉半立