岩手のキュウリ

キュウリ

2005年08月

岩手のキュウリ

岩手県

グループ名 JAいわて花巻遠野近代有機農業研究会
グループメンバー 奥田 満 、 菊池 章 、 菊池幹男 、 菊池幸平 、 菊池章悦 、 山口 弘 、 山口岩男 、 象坪秀夫 、 中平竹治

東京から3時間、昨日より気温30度を超える夏日を記録!遠野名物のかっぱもこの日照りのせいでご立腹?鋭い目つきで通りすがりの人たちを睨んでいます。
今回は、岩手県の遠野市のキュウリ生産者の圃場を見学し、恒例の品評会にも参加したお話をします。

岩手県遠野地区

遠野は岩手県の東南部に位置し、北上山地の中で最大の広がりを持つ断層盆地です。盆地底の中心地に市街地が開け、川沿いに耕地と集落があります。気候は、夏は短く寒くて長い冬が特徴です。
遠野は昔から柳田国男の遠野物語で有名ですが、最近はどぶろく特区を取ったことで有名です。ただいま、認定を受けた生産者は3名いらっしゃいます。和菓子の明けガラスは名物として有名です。

JR遠野駅入り口で歓迎してくれる、かっぱです。

JA遠野

JAの部会では、定期的に品評会を行っています。品評会の審査項目には糖度があり、当日の審査では糖度が低い人で4.8度、高い人で6度を記録。皮が薄く、これが本当にキュウリかと疑うほど大変甘いです。食感はもちろんシャキシャキしています。(今回の優勝者は象坪さんです。)
この美味しさの秘密は、酪農と農業の協力により生み出される完熟堆肥にあります。また、市からの全面的なバックアップも強力な後ろ盾となり、コダワリを持った沢山の野菜が全国へ出荷されています。
今回参加された会員の皆さんは減農薬・減化学肥料に対して意識が高く、毎月行われる栽培講習会には必ず毎回参加しています。また会員の山口岩男さんはきゅうりのほかに合鴨農法による稲作やEM栽培にも取り組んでいます。

JA遠野自慢の完熟堆肥センター

栽培のこだわり1

JAでは完熟堆肥センターを運営しており、遠野の生産者はこの堆肥を使用して土作りを行っています。この堆肥で作った土壌はスポンジのように柔らかく微生物にとって住みやすい環境となっているため、作物は太くてしっかりとした根を張ります。

圃場視察中

栽培のこだわり2

農薬の使用を減らすために圃場内には藁を撒き、雑草の防除と泥はねによる作物の病気の発生抑止に役立てています。

*EM農法:自然農法の一種で、生命力(抗酸化力) 溢れる農産物を生産することを目的とした栽培手法です。土中の有効微生物群(EM)の力を借りることにより、農産物の品質向上と増収、農薬使用量の軽減、自然環境への負荷低減など様々な効果が期待できる。

山口岩男さんの合鴨。

岩手のキュウリ