雹にも負けない!くんねっぷのたまねぎ

たまねぎ

2008年02月

雹にも負けない!くんねっぷのたまねぎ

北海道

グループ名 小野洋一さんグループ
グループメンバー 雅楽川 英行 、 小野洋一 、 須河 徹 、 杉田重則 、 島貫 亨 、 林 純一

日本でも有数のたまねぎの大産地、北海道常呂郡訓子府町にお邪魔いたしました!訓子府町は、北見市の隣に位置し、たまねぎにとっての生育条件、「良い冷涼な気候」「日本でもトップクラスの晴天率」「長い日照時間」という好条件を併せもつ地域です。今回の主役である林さんは、「顔が見える野菜。たまねぎ」の生産者さん。林さんが所属する「くんねっぷ昔がえりの会」は、主にたまねぎ・ジャガイモを生産する生産者さんの集まりで、この日は会の代表である小野さん、ジャガイモの生産者の武藤さんも一緒に集まっていただきました。

雹害

訓子府一帯では、たまねぎの定植は5月上旬頃から始まります。今年の定植後は好天に恵まれ、とても生育が良く「久しぶりの豊作」の予定だったそうです。しかし7月の下旬、訓子府一帯に「雹」が降ってしまいました。雹による被害は甚大で、たまねぎの作付け総面積約1200ヘクタールのうち、300ヘクタールの畑に大きな爪あとを残しました。雹は道を作るように降るのが特徴で、1枚の畑でも、線をひいたように被害のあるなしが分かれると言います。
 雹が降ってしまうと、地上に出ている茎に傷がつく、折れる、穴があくなどの害が起こります。雹によってついた傷から病気にかかってしまう苗が多く、雹が通った畑のたまねぎはほぼ全滅という事でした。「まるで地獄絵図だったよ。僕も被害にあったけど、ひどい人は全く収穫できない状態の人もいた。」と話すのは、会長の小野さん。「降雹以外天気が良かったからいつも通りの量を収穫できたけど、結局豊作と言えるまでにはならなかったね。」ともおっしゃっていました。

昔がえりの会の皆さんです。2005年に出張日記の主役となった小野さんもいます!



大切なのは土作り

「くんねっぷ昔がえりの会」では、環境への配慮・地力の増進などを目的とし、良質な堆肥のみを使用して土作りを行っています。この事は、会則で決められていて、その基準を遵守できる生産者のみ「くんねっぷ昔がえりの会」への参加を許しています。その他にも多くの決まりごとがあり、農薬の使用回数や品質に関しても厳格な基準があります。「元々化学肥料とか農薬を極力減らして栽培してたから、昔がえりの会の会則自体は厳しいとは思わない。むしろお客様の立場にたって物事を考えると、当然の事だと思ってるよ。」と林さん。皆さんとても真面目に栽培に取り組んでいる印象でした。

収穫が終わった畑です。この日は少しだけ雪が降っていたので、表面が少し白くなっていました。



選果場

日本で有数の収穫量を誇るという事は、出荷量も日本ではトップレベル。選果場と呼ばれる、規格(M・Lなど)分けや箱詰めを行う施設も一緒に見学させていただきました。たまねぎは出荷まで、貯蔵庫で右の写真のように保管されます。この貯蔵庫の収容能力はとても高く、見渡す限りこの鉄のコンテナ(たまねぎを貯蔵する際に用いている入れ物)がズラっと並んでいました。
 この日も勿論出荷に向け、選果場はフル稼働。機械で大まかな規格選別を行ってからは、人の手と目で1つ1つ品質をチェックしていきます。この2重のチェックを通過して初めてお客様の元に届けられる事になるのです。

この鉄製の大きなコンテナがたくさん並んでいる光景は、正に圧巻でした・・・



こうやって1つ1つの品質を見ながら、出荷する商品を選り分けているんです。



雹を逃れ、機械、人によるチェックをクリアしなければ、お客様には届かない。たまねぎも気が抜けないですね。(笑)
訓子府のたまねぎ・ジャガイモを、楽しみにしていてくださいね!

雹にも負けない!くんねっぷのたまねぎ